BAO BAO ISSEY MIYAKEのバッグが持つ本質的な魅力は、物を入れることで平面から立体へと形を変えるユニークな構造にある。この二面性を映し出す空間は、イッセイミヤケのプロダクト哲学をストレートに伝える場になると考えた。人を迎え入れる入口やショーウィンドウといった、これまで当然のように設けられてきた“店舗の構え”を控え、空間に必要な要素だけを抽出することで、より純粋にプロダクトと向き合えるシームレスな体験を生み出している。整然と並ぶ白い立方体の什器群は、スライドによって形態を自在に変える“動くプラットフォーム”。商品の構成に応じて什器が動き、空間そのものも変容していく。形が変われば、空間が変わる。静的でありながら動的。抽象的でありながら機能的。このショップは、BAO BAOの幾何学的な構成がもたらす“かたち”の可能性を、端的に伝える装置として構築されている。
2011
クライアント : 株式会社イッセイミヤケ
写真 : MOMENT